2018.12.15
■西宮店「ウォルサム懐中時計 修理 オーバーホール」
今回はアメリカのリンカーン大統領にも愛用されたお時計、「ウォルサム」をお預かりいたしました。ウォルサムの創業は古く、1850年にまでさかのぼります。
当時1つひとつが手作りされていた時計を、工業的に統一された規格で生産することを目指しますが、技術的には現在とは比べ物にならない当時のこと、その道のりは長く険しいものでした。
部品を均一に作り出す機械自体を生み出すことから始まり、苦労の末出来上がった機械が生み出す時計は、結局1つづつ調整が必要であったことなどから資金難に陥り、何度となく経営者や社名が変わりました。ただそういった先駆者としての苦労の甲斐もあって、18世紀後半の鉄道用懐中時計需要の主流をも担い、アメリカの最古・最大手の時計メーカーにまで成長しました。
昨今では1971年のアポロ15号の月探索の際、オメガのスピードマスターが壊れたためにウォルサムが使用されました。