ハミルトンのオーバーホール完全ガイド|料金・頻度・おすすめ店舗

ハミルトンの腕時計、特に人気のカーキやジャズマスター(オープンハートモデル含む)、ベンチュラなど、愛用されている方も多いでしょう。機械式(自動巻きや手巻き)時計のオーナーにとって、オーバーホールの時期や頻度は悩ましい問題です。定期的なメンテナンスをしないとどうなるのか、またどこで依頼すればよいのか迷ってしまいます。正規サービスを選ぶべきか、それとも安い専門店舗を選ぶべきか。並行輸入で購入した時計の扱いや、クロノグラフやカーキフィールド オートといった特定モデルの料金・相場も気になります。修理にかかる期間や、外装の研磨の可否、東京や新宿でおすすめの依頼先など、ハミルトンのオーバーホールに関するあらゆる疑問をこの記事で解消します。
東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
この記事でわかること
- オーバーホールの適切な頻度と放置するリスク
- 正規店と修理専門店の料金や期間の違い
- モデル別(カーキ、ジャズマスター等)の注意点
- 東京・新宿エリアのおすすめ依頼先情報
ハミルトンのオーバーホール基礎知識

- 適切な頻度と依頼すべき時期は?
- オーバーホールしないとどうなる?
- どこで依頼?正規店と並行輸入
- 料金の相場と安い店舗の探し方
- 修理期間とおすすめの依頼先
適切な頻度と依頼すべき時期は?
ハミルトンの腕時計を長持ちさせるためには、定期的なオーバーホール(分解掃除)が不可欠です。適切な頻度は、搭載されているムーブメントによって異なります。
一般的に、機械式時計(自動巻き・手巻き)の場合は3年~5年に一度が推奨されています。これは、ハミルトンの親会社であるスウォッチグループの公式サイトでも推奨されている期間です。一方で、電池で動くクォーツ式時計の場合は、7年~8年に一度が目安とされています。
オーバーホールの目安
- 機械式(自動巻き・手巻き):3年~5年に一度
- クォーツ式:7年~8年に一度
「あまり使っていないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、時計内部の潤滑油は使用頻度に関わらず時間とともに劣化・蒸発していきます。劣化した油は、部品の摩耗を引き起こす原因となります。
また、防水性を保つためのパッキン(ゴム製の部品)も、経年劣化で硬化し、本来の性能を発揮できなくなります。目に見える不具合がなくても、前回のオーバーホールから推奨期間が経過したら、メンテナンスを検討すべき「時期」と言えるでしょう。
もちろん、以下のような症状が現れた場合は、期間に関わらず早急に点検を依頼することをおすすめします。
- 時間が大きく遅れる、または進む
- ゼンマイを巻いてもすぐに止まる(持続時間が短い)
- リューズを巻く感触が重い、または異音がする
- 時計内部に水滴や曇りが生じた
オーバーホールしないとどうなる?
推奨される頻度でオーバーホールを「しない」場合、時計は深刻なダメージを受ける可能性があります。これは、最終的に時計の寿命を縮めるだけでなく、修理費用が高額になるリスクを伴います。
主なリスクは以下の通りです。
1. 潤滑油の劣化による部品の摩耗
時計の内部では、多くの歯車が高速で回転しています。潤滑油が劣化すると、金属同士が直接こすれ合い、歯車や軸が摩耗していきます。最初は時間のズレとして現れますが、放置すると部品が欠けたり、変形したりして、交換が必要になります。この場合、オーバーホールの基本料金に加え、高額な部品代が上乗せされます。
2. 防水性の低下による内部の錆び
劣化したパッキンは気密性を保てなくなり、そこから湿気やホコリが内部に侵入します。湿気はムーブメント(機械部分)の大敵であり、部品の錆びを引き起こします。錆びが発生すると、ムーブメント全体の動作不良につながり、最悪の場合、修理が不可能になるケースもあります。
「まだ動いているから大丈夫」という判断は非常に危険です。不具合が表面化している時点では、内部のダメージがかなり進行している可能性が高いです。手遅れになる前に、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
どこで依頼?正規店と並行輸入
ハミルトンのオーバーホールを「どこで」依頼するかは、大きく分けて2つの選択肢があります。それは「正規カスタマーサービス」と「時計修理専門店」です。
正規カスタマーサービス(スウォッチグループ)
ハミルトンの正規サービスです。最大のメリットは「絶対的な安心感」です。メーカーの厳格な基準に基づいたメンテナンス、純正部品の使用が保証されます。サービスは「コンプリートメンテナンスサービス」と呼ばれ、ムーブメントの分解掃除から外装の超音波洗浄、防水検査まで、包括的な内容となっています。
並行輸入で購入した時計であっても、本物のハミルトンであれば問題なく受け付けてもらえます。
時計修理専門店
街の時計修理店や、宅配修理を専門に行う業者です。最大のメリットは「料金の安さ」と「納期の早さ」にあります。
一方で、店舗によって技術力に差がある点がデメリットです。信頼できる店舗を見極める必要があります。
| 比較項目 | 正規カスタマーサービス | 時計修理専門店 |
|---|---|---|
| 安心感 | 非常に高い(純正部品・メーカー基準) | 店舗による(技術力の見極めが必要) |
| 料金 | 高め | 比較的安い(正規の7~8割程度) |
| 納期 | 長め(約2ヶ月~) | 比較的早い(約3~4週間) |
| 並行輸入品 | 受付可能 | 受付可能 |
どちらを選ぶかは何を重視するかによります。コストやスピードを重視するなら専門店、多少高くてもメーカーの完璧な保証が欲しいなら正規店、という選択になるでしょう。
料金の相場と安い店舗の探し方
オーバーホールの料金相場は、モデルの機能(機械式、クォーツ、クロノグラフなど)と、依頼先(正規店か専門店か)によって大きく変動します。
以下は、正規サービスと修理専門店の料金目安を比較した表です。
| モデル・機能 | 正規サービス(目安) | 修理専門店(目安) |
|---|---|---|
| クォーツ(2-3針) | ¥40,000~ | ¥30,000~ |
| 機械式(自動巻き/手巻き) | ¥50,000~ | ¥40,000~ |
| クォーツ・クロノグラフ | ¥50,000~ | ¥40,000~ |
| 機械式・クロノグラフ | ¥60,000~ | ¥45,000~ |
(注:料金は2025年10月時点の調査情報に基づく目安であり、部品交換代は別途必要です。)
このように、修理専門店の方が正規サービスに比べて2割~4割ほど安い傾向にあります。
ただし、「安い」という理由だけで店舗を選ぶのは危険です。信頼できる安い店舗を探す際は、以下の点を確認しましょう。
信頼できる専門店のチェックポイント
- 時計修理技能士1級の資格を持つ技術者が在籍しているか。
- ハミルトンの修理実績が豊富か(Webサイトで確認)。
- 修理後の保証期間(通常6か月~)が設けられているか。
- 見積もり内容が明確で、不要な作業を強要しないか。
修理期間とおすすめの依頼先
修理にかかる期間も、依頼先によって異なります。
- 正規サービス:見積もり承認後、約1ヶ月半~2ヶ月半。スイスからの部品取り寄せが必要な場合は、さらに数週間かかることもあります。
- 修理専門店:約4週間~5週間。国内で作業が完結することが多く、比較的スピーディーです。
「仕事で毎日使うから、なるべく早く手元に戻してほしい」という方には、修理専門店が向いています。
「おすすめ」の依頼先は、何を優先するかで変わってきます。コストとスピードを重視するなら、技術力の確かな修理専門店が最適解となるでしょう。特に、修理店が集中するエリアでは、比較検討がしやすいです。
東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
モデル別ハミルトンのオーバーホールの特徴

- 東京や新宿の持ち込み店舗
- 機械式(自動巻き・手巻き)の違い
- カーキ(カーキフィールド オート)
- ジャズマスターとオープンハート
- ベンチュラ・クロノグラフと研磨
- ハミルトン オーバーホールは専門店へ
東京や新宿の持ち込み店舗
ハミルトンのオーバーホールを依頼する際、東京や新宿といった都市部は非常に便利なエリアです。なぜなら、正規サービスの窓口と、技術力の高い修理専門店の両方が集中しているためです。
正規サービス窓口
ハミルトンの正規カスタマーサービスは、東京・銀座に拠点を構えています。直接持ち込んで相談できる安心感があります。
時計修理専門店
新宿、御徒町、渋谷・原宿といったエリアには、実績豊富な修理専門店が数多く存在します。例えば、「ウォッチ・ホスピタル」は新宿に店舗がありますし、「五十君商店」は御徒町に本店を構えています。
直接店舗に持ち込むメリットは、技術者やスタッフに時計の状態を直接見てもらいながら、修理内容や見積もりについて詳しく相談できる点です。宅配修理が不安な方には、持ち込み対応が可能な店舗がおすすめです。
機械式(自動巻き・手巻き)の違い
ハミルトンの魅力は、やはり機械式時計にあります。機械式には「自動巻き」と「手巻き」の2種類がありますが、どちらもオーバーホールは必須です。
- 自動巻き(オートマティック)
腕の動きでローター(回転錘)が回り、ゼンマイを自動で巻き上げます。部品点数が手巻きより多く、ローター機構のメンテナンスも必要です。 - 手巻き(メカニカル)
リューズを手で回してゼンマイを巻き上げます。構造が比較的シンプルな点が特徴です。
修理料金については、正規サービスでは「機械式」として一括りにされていることが多いですが、修理専門店によっては、構造がシンプルな手巻きの方が、自動巻きよりわずかに安価な料金設定になっている場合もあります。
カーキ(カーキフィールド オート)
ハミルトンの代名詞とも言える「カーキ」コレクション。特に「カーキ フィールド」や「カーキ フィールド オート(自動巻きモデル)」は、そのミリタリーウォッチとしてのルーツと高い実用性で絶大な人気を誇ります。
これらのモデルには、ETA社製の汎用ムーブメントや、それをベースとしたハミルトン専用ムーブメント(H-10など)が搭載されています。これらは非常に信頼性が高く、多くの修理専門店が取り扱いに慣れています。
カーキは修理実績が非常に豊富なモデルであるため、信頼できる専門店であれば、正規店と遜色ないクオリティでのオーバーホールが期待できます。タフなイメージの時計ですが、内部は精密機械そのもの。フィールドでの使用が多い方こそ、定期的な点検が重要です。
ジャズマスターとオープンハート
都会的で洗練されたデザインが魅力の「ジャズマスター」。中でも、文字盤からムーブメントの動き(テンプ)を覗かせる「オープンハート」は、特に人気の高いモデルです。
ジャズマスター、特にオープンハートのオーバーホールで注意すべき点は、そのデザイン性の高さにあります。
オープンハートモデルは、文字盤の繊細なカッティングや、針の取り扱いに通常以上の慎重さが求められます。オーバーホールの分解・組立作業中に、文字盤や針に微細な傷をつけてしまうリスクもゼロではありません。正規店はもちろん、ジャズマスターやオープンハートの修理実績が豊富な専門店を選ぶことが、美しい外観を保つ上で非常に重要です。
ベンチュラ・クロノグラフと研磨
ベンチュラとクロノグラフ
「ベンチュラ」は、その象徴的な非対称のトライアングルケースで知られます。この特殊なケース形状は、オーバーホール時の防水検査やパッキン交換において、一般的な円形ケースよりも高い技術を要する場合があります。
また、「クロノグラフ」(ストップウォッチ機能付き)モデルは、通常の3針モデルに比べて部品点数が格段に多く、構造が非常に複雑です。そのため、分解・組立・調整にかかる工数が増え、オーバーホール料金は全モデルの中で最も高額に設定されています。
外装の研磨(ポリッシュ)
オーバーホールと同時に、ケースやブレスレットについた使用傷を取り除く「研磨(ポリッシュ)」サービスも人気です。
研磨は、正規サービスでも修理専門店でもオプションとして提供されています。時計本来の輝きを取り戻すことができますが、注意点もあります。
- 研磨は金属の表面をわずかに削る作業です。やりすぎるとエッジが丸くなり、時計本来のフォルムが崩れる(通称「痩せる」)可能性があります。
- ベンチュラのような特殊な仕上げ(鏡面と艶消しのコンビなど)が施されている場合、新品同様に仕上げるには高い技術が必要です。
特に思い入れのある時計の研磨は、技術力の確かな店舗に依頼しましょう。傷もまた「味」と考えるか、綺麗にリフレッシュするか、よく検討してみてください。
ハミルトンのオーバーホールは専門店へ
ハミルトンのオーバーホールに関して、頻度、料金、依頼先の選択肢、モデル別の特徴を見てきました。最後に、この記事の結論として、おすすめの依頼先についてまとめます。
- ハミルトンのオーバーホール頻度は機械式で3~5年、クォーツ式で7~8年が目安
- メンテナンスをしないと部品の摩耗や錆びが進み、高額な修理費の原因となる
- 依頼先は「正規サービス」と「時計修理専門店」の2択
- 正規店は純正部品による安心感が魅力だが、料金は高額で納期も長め
- 専門店は正規店より安く、納期も早いが、店舗ごとの技術力を見極める必要がある
- 料金相場はモデルによって異なり、機械式クロノグラフが最も高額になる傾向
- 正規店・専門店ともに並行輸入品の修理も受け付けている場合がほとんど
- カーキはETAベースムーブメントが多く、専門店でも修理しやすいモデル
- ジャズマスターのオープンハートは、文字盤の取り扱いに丁寧さが求められる
- ベンチュラの特殊ケースやクロノグラフの複雑機構は、修理難易度がやや高い
- 外装の研磨(ポリッシュ)はオプションで依頼可能だが、技術力のある店舗を選ぶべき
- 東京や新宿エリアは、正規窓口も専門店も多く選択肢が豊富
- コストパフォーマンスとスピードを重視するなら、信頼できる修理専門店がおすすめ
- 修理店選びでは「時計修理技能士1級」の在籍や、ハミルトンの修理実績、保証の有無を確認することが重要
大切なハミルトンを最適な状態に保つため、この記事で得た情報を参考に、ご自身に合ったメンテナンス先を見つけてください。
東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
