サイズ直しできない指輪がある!?|理由と対処法を解説

お気に入りの指輪や大切な結婚指輪のサイズが合わなくなり、お店に相談したら「これはサイズ直しできない指輪です」と言われて困っていませんか。特に、購入時に後悔したくない結婚指輪や、カルティエのようなブランド品だと、今後どうするべきか悩んでしまいますよね。デザインが気に入っているのに使えなくなると諦める前に、この記事でその理由と具体的な対処法を確認していきましょう。

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この記事でわかること

  • サイズ直しができない指輪の具体的な理由
  • 加工が難しいとされる素材やデザインの種類
  • ブランドの指輪がサイズ直しできない場合の対応
  • サイズが合わなくなった時に試せる5つの対処法
目次

サイズ直しできない指輪の主な理由

  • サイズ直しできない指輪の具体例
  • 特殊な素材や複雑な構造のリング
  • カルティエの指輪はサイズ変更可能?
  • 結婚指輪でサイズ直しできない場合
  • サイズ変更できずに後悔しないために

サイズ直しできない指輪の具体例

指輪のサイズ直しができないと言われる場合、その多くはデザインが理由です。指輪のサイズ調整は、基本的にリングの一部を切断し、地金を足したり削ったりした後に再び溶接して行います。そのため、リング全周にデザインが施されている指輪は、この切断・溶接作業が困難になります。

代表的な例が「フルエタニティリング」です。これは、リングの全周にダイヤモンドなどの宝石が途切れることなく留められているデザインで、一部分でも切断すると宝石の連続性が失われ、石留めにも影響が出るため、基本的にサイズ直しは不可能とされています。同様に、手彫りの模様が全体に施されているハワイアンジュエリーや、ミル打ちという装飾が全周にある指輪も、デザインを損なわずにサイズ調整を行うのが極めて難しいです。

補足:ハーフエタニティリングならできる可能性がある。

リングの半周だけに宝石が留められている「ハーフエタニティリング」であれば、宝石のない地金部分で調整できるため、サイズ直しが可能な場合があります。

※但し、通常サイズ直しを想定して作られていないためサイズ直しをすると石が外れやすくなるリスクがあります。そういったリスクを理解した上で加工修理を依頼するようにしましょう。

特殊な素材や複雑な構造のリング

デザインだけでなく、指輪に使われている素材もサイズ直しができない大きな理由の一つです。一般的なジュエリーに使われるプラチナやゴールドは比較的柔らかく加工しやすい金属ですが、近年ファッションリングなどで人気の高い一部の素材は、非常に硬く加工が困難です。

素材別サイズ直しの可否
素材 サイズ直しの可否 主な理由
チタン・ステンレススチール 不可能 融点が高く硬いため、一般的な宝飾用機材では加工が困難。
タングステン・セラミック 不可能 非常に硬く、曲げたり溶接したりすることができない。割れるリスクがある。
ピンクゴールド 難しい場合がある 銅を多く含むため硬く、溶接時にひび割れ(ロウ割れ)しやすい。
コンビリング(PtとK18など) 難しい場合がある 融点が異なる2種類の金属を綺麗に溶接するのに高い技術が必要。

また、複数のパーツが組み合わさっているような複雑な構造の指輪や、特殊な製法である「鍛造(たんぞう)製法」で作られた指輪も、金属の密度が高く硬いため、サイズ直しを断られることが多いです。

カルティエの指輪はサイズ変更可能?

世界的な人気を誇るカルティエの指輪ですが、モデルによってはサイズ直しができないことで知られています。特に有名なのが、3つのリングが絡み合うデザインの「トリニティリング」です。

このリングは3本のリングが一体となった構造上、どこか1箇所を切断して調整することができません。そのため、カルティエのブティックではサイズ直しではなく、有償での「交換」対応となるのが基本です。

同様に、ビスモチーフが特徴的な「ラブリング」も、全周にデザインが入っているためサイズ直しは非常に困難とされています。石の入っていないシンプルなモデルであれば僅かな調整が可能な場合もあるようです。

ブランド以外での修理は注意が必要

カルティエなどのブランドで修理を断られた場合でも、高い技術を持つ修理専門店であれば対応可能なケースがあります。ただし、一度ブランド以外の工房で手を加えると、以降そのブランドの公式な保証や修理が一切受けられなくなる可能性があるため、慎重な判断が必要です。

結婚指輪でサイズ直しできない場合

一生ものとして購入する結婚指輪だからこそ、サイズ直しができないと知った時のショックは大きいものです。「デザインが気に入って選んだけど、サイズ直しができないタイプだった」と後悔する声は少なくありません。

特に、前述したフルエタニティリングや全周デザイン、鍛造製法の指輪などを結婚指輪として選ぶ際には注意が必要です。出産や年齢による体型の変化は、多くの人に起こり得ます。将来的にサイズが変わる可能性を考慮して、購入時にサイズ直しの可否を確認しておくことが、後悔しないための重要なポイントです。

デザインの美しさはもちろん大切ですが、長く愛用するためにはメンテナンス性も重要な選択基準の一つです。購入店のスタッフに「この指輪は将来サイズ直しが可能ですか?」と必ず確認しましょう。

サイズ変更できずに後悔しないために

これから指輪を購入する方が、サイズ直しで後悔しないためには、購入時のサイズ選びが最も重要です。指のサイズは、実は1日の中でも時間帯や体調によって微妙に変化します。

一般的に、朝は指がすっきりしていることが多く、夕方になるとむくみで少し太くなる傾向があります。そのため、時間帯を変えて何度かサイズを測ってもらうのが理想的です。また、お酒を飲んだ翌日や、女性の場合は生理周期によってもむくみやすさが変わるため、体調の良い日に計測することをおすすめします。

リングの幅によっても体感サイズは変わります。幅が広いデザインの指輪は、指に接する面積が大きいため、同じ号数でもきつく感じることがあります。試着の際は、購入したい指輪になるべく近い幅のリングゲージで測ってもらうようにしましょう。

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サイズ直しできない指輪の対処法

  • 指輪のサイズが合わない時どうする?
  • 別の指に着けてみるという選択肢
  • 買い替えやリフォームを検討する
  • 指輪の内側を削るサイズアップ方法
  • 専門業者に修理可能か相談してみる
  • まとめ:サイズ直しできない指輪の相談先

指輪のサイズが合わない時どうする?

すでに持っている指輪がサイズ直しできないと分かった場合、諦めてしまう必要はありません。いくつかの対処法が存在します。サイズが合わなくなった指輪を、再び活用するための具体的な方法を見ていきましょう。完全に使えなくなるわけではなく、工夫次第で再び楽しむことが可能です。これから紹介する方法を参考に、ご自身に合った選択肢を見つけてみてください。

別の指に着けてみるという選択肢

最も手軽で簡単な対処法が、サイズの合う別の指に着けることです。例えば、薬指で着けていた指輪がきつくなった場合、少し細いことが多い小指(ピンキーリング)に着けられないか試してみましょう。逆に、指輪がゆるくなってしまった場合は、より太い中指や人差し指に着けることでフィットする可能性があります。

指輪を着ける指にはそれぞれ意味があるとされていますので、新たな意味合いを持たせて楽しむのも素敵です。ただし、結婚指輪など特定の指に着けることに意味がある指輪の場合は、この方法に抵抗を感じる方もいるかもしれません。

買い替えやリフォームを検討する

デザインに強いこだわりがなく、素材の価値を活かしたい場合には、指輪を買い替える、あるいはリフォームするという方法も有効です。地金や宝石を専門業者に買い取ってもらい、新しい指輪の購入資金に充てることができます。

また、リフォームであれば、元の指輪に使われている宝石や地金の一部を活かして、全く新しいデザインのジュエリーに作り替えることも可能です。例えば、指輪のダイヤモンドを使ってペンダントトップを作るなど、形を変えて思い出を受け継ぐことができます。費用はかかりますが、タンスの肥やしにするよりは建設的な選択肢と言えるでしょう。

専門業者に修理可能か相談してみる

購入したブランドや店舗で「サイズ直しはできない」と断られたとしても、諦めるのはまだ早いかもしれません。高い技術力を持つジュエリー修理の専門業者であれば、難しいとされる修理に対応できる可能性があるからです。

例えば、融点の違いから難しいとされるコンビリングの溶接や、硬い素材の加工に対応できる特殊な機材を持っている工房も存在します。もちろん、どのような指輪でも必ず直せるわけではありませんが、一度相談してみる価値は十分にあります。

専門業者に相談するメリット

専門業者は、ブランドの規定に縛られず、純粋に「修理可能か」という技術的な観点から判断してくれます。「思い出の指輪をどうしても使い続けたい」という強い想いがあるなら、複数の業者に見積もりや相談をしてみることをお勧めします。

まとめ:サイズ直しできない指輪の相談先

サイズ直しができない指輪でも、様々な対処法があることを解説しました。大切な指輪を諦める前に、まずは専門家へ相談することが解決への近道です。

  • サイズ直しができない主な理由はデザインと素材
  • 全周にデザインがある指輪は基本的に加工が困難
  • チタンやステンレスなどの硬い素材は修理できない
  • カルティエのトリニティリングなどは交換対応が基本
  • 結婚指輪は将来を見越してサイズ直しの可否確認が重要
  • 購入時は時間帯や体調を変えて複数回サイズを測るのが理想
  • 対処法としてまず別の指に着ける方法がある
  • ゆるい場合は中指や人差し指でフィットすることも
  • きつい場合は小指でピンキーリングとして活用できる
  • 買い替えやリフォームで新しいジュエリーにする選択肢もある
  • 元の宝石や地金を活かして思い出を繋ぐことが可能
  • ブランドで断られても専門業者なら修理できる可能性がある
  • 諦める前に一度プロの修理業者に相談するのがおすすめ

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 この記事を書いた人        

⚪︎⚪︎のアバター 天野 一啓 はらじゅく時計宝石修理研究所 店長

2018年4月に時計宝石修理研究所へ入社。現在は「はらじゅく時計宝石修理研究所」の店長として、店舗運営と接客、修理対応を担う。厚生労働省認定の国家時計修理技能士資格を取得し、大阪府から時計技能最高優秀賞を受賞。

お客様の大切な想い出が詰まった時計やジュエリーに向き合い、安心して預けられる存在を目指す。スイスの老舗時計工具メーカー・BERGEON(ベルジョン)とのコンセプトショップも展開し、時計修理の魅力発信にも注力。

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