2019.06.04
■西宮店「Aランゲ&ゾーネ ポリッシュ」
今回お承り致しましたこちら「Aランゲ&ゾーネ」は、1845年創業ドイツの老舗時計メーカーです。
現在では、パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲ、ブレゲと並び、世界5大ブランドとも称されています。
スイスと並びドイツの時計は非常に高精度なものばかりですが、ランゲ&ゾーネはその中でもまさに最高級です。
ランゲ&ゾーネの創業者であるアドルフ・ランゲはかつて、ドイツのザクセン王国の宮廷時計師でした。
ところが1830年、彼は当時時計師として有名だったヨハン・フリードリヒ・グートケスと出逢い弟子入りします。
その後アドルフ・ランゲは、フランス、スイス、イギリスなどヨーロッパの国々を渡り時計製造を学びます。およそ3年かけてこの旅を終え、現在でも彼が残した「旅の記録」で確認する事ができます。彼がグートケスの工房に戻ってからの1845年、貧困に苦しんでいたドイツのグラスヒュッテを立て直そうとグートケスの元から旅立ち、グラスヒュッテへ移住します。
立て直しの為、ザクセン王国から多額の資金を得たアドルフはAランゲ&ゾーネの前身である自身の工房「Aランゲ・ドレスデン」を創業します。
その後、息子たちも経営に参加して会社を大きくしようと意気込むのですがナチス政権や第二次世界大戦、戦後の占領などによりAランゲ&ゾーネは一度消滅します。
1989年のベルリンの壁崩壊で東西統一が果たされると、4代目経営者のウォルター・ランゲはようやく故郷へ戻ることが出来ました。そして、創業者アドルフの曾孫にあたるウォルター・ランゲは66歳にしてブランドの再興を目指しましました。
1994年に満を持して発表された新生ランゲのコレクションは「ランゲ1」「サクソニア」、「トゥールビヨン」、「プール・ル・メリット」、「アーケード」。独創的かつ伝統を感じる技術で彩られた文字盤で、強烈な印象を残す復活を遂げたのでした。そして再興からわずか20年足らずで、世界5大ブランドに数えられるほどのメーカーへと成長したのです。