2019.06.03
■西宮店「ロンジン・紳士用クオーツ オーバーホール」
今回、当店がお承りしましたお時計は「ロンジン」です。
ロンジンは180年という古い歴史を誇るスイスの名門ブランドです。
時計好きの方でしたら、一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか?
設立は1832年に、創業者のオーギュスト・アガシがスイス・ジュラ山脈の谷間に開けた小さな町サンティミエで時計製造販売会社の共同経営者に就任したのが始まりだそうです。
「アガシ」の名でスタートした事業は、1850年代半ばに甥のアーネスト・フランシロンへと受け継がれました。
当時の時計製造はとても非効率的で、各地の時計職人がそれぞれの自宅で部品を組み立てるというものでした。
そこで、フランシロンは1866年、「レ・ロンジン(Les Longines)」と呼ばれる場所に工場を設立し、ちりぢりだった時計職人を一箇所に集めて時計を製造するシステムを考案します。
つまり、現在で言うところのマニュファクチュール(自社一貫製造)の体制をスイスで初めて確立したのでした。
今や数多く存在する世界の時計メーカーの中で「初」というのは本当に偉大なメーカーですね。
また、時計という製品にブランド名やロゴマークを配置して付加価値を与えたのもロンジンが先駆者でした。
ロンジンという名は、工場の設立地が由来であるとともに、フランス古語で「花溢れ小川流れる野原」という意味もあります。
そして、有名な「翼の砂時計」のロゴマークは、スイス時計界で最も古いブランドロゴであると言われています。