2019.07.26
■枚方店「オリエント懐中時計 オーバーホール及び文字盤足溶接」
このたび、懐中時計のオーバーホールを行いました。
オリエントの手巻き式です。裏蓋はスケルトンでパワーリザーブ搭載のモデルです。
動かなくなっていたのと、文字盤が回転するような状態でした。
分解して内部を調査いたしますと、文字盤とムーブメント(機械部分)を固定する干支(エト)足という
細い金属性の支柱が折れていました。こうなると、支柱を文字盤に溶接しなければなりません。
熱を加えますので、文字盤表面に焦げたような変色が残る危険性があるのですが、今回はなんとか
うまくいきました。こういう症状は、何らかの外力が加わることで起こりますので、やはり時計に衝撃を
与えると致命的なダメージとなることがわかります。精密機械ですので、丁寧に扱って末永くお使い
くださいませ。