この度時計のメンテナンスで承りましたのはアメリカの時計ウォルサムです。 ウォルサム・ウォッチ・カンパニーは、アメリカの時計製造会社で、1849年にアーロン・ルフキン・デニスンと2人のパートナーによって設立されました。初期の製造拠点はマサチューセッツ州のロックスペリーでしたが、1850年にはウォルサムに移転しました。ここでデニスンは、時計部品の製造工程を完全に自動化するという革新的な試みを行い、大量生産を可能にしました。この製法は"アメリカ方式"として知られるようになりました。 ウォルサムの時計はその精度で知られ、同時代のスイスの時計を凌ぎました。しかし、1857年には経営が傾き、デニスンは工場長となり、その後イギリスに渡りました。ここで彼は量産技術を広め、後にスイスにもその技術を伝えることになりました。 ウォルサム・ウォッチ・カンパニーは、その後も名前を変えながらも存在を続け、第二次世界大戦では軍用時計を生産しました。しかし、戦争中の生産停止が経営危機を引き起こし、1957年にはアメリカでの生産を終え、スイスに本拠を移しました。現在は日本の企業の傘下にあり、その歴史と伝統を継承しながらも、様々な時計の製造を続けています。 そんな歴史のある時計「ウォルサム」のお修理が完了しました。

時計の針の動きが最近不調ということで当店にご来店くださいました。