時計宝石修理研究所

HARAJUKU NEWS

◾️ 実は時計を壊している!? 正しい時計の時刻の合わせ方。

2019.11.20

こんにちは天野です。

 

今回お話するのは

 

機械式時計のカレンダーの正しい合わせ方を解説していきます。

 

機械式時計で(ゼンマイ駆動の時計)でカレンダーがずれたので(月によって日数が違うため)、カレンダーを合わせる機能を使用したことはあると思います。

 

実はその時間帯によって時計を壊している可能性があります。

 

そのカレンダー修正危険な時間帯は

 

20時〜4時の間となります。

 

これには各時計に詳しい方々によっては多少の違いはありますが、

 

おおよそこの時間帯なのです。

 

これには時計の構造上、避けては通れない問題でありますが、

 

まず初めに、カレンダーの日程を表示するための部品をカレンダーディスクと呼びます。

時計の部品の中で24時間に一周する日送り車という歯車があります。

 

こちらの歯車が、24時間分を時針が進むとカレンダーディスクを進める歯車でありますが、カレンダーディスクをうごかすもう一つの歯車があります。

 

それは「早送り車」と言います。

 

そして、日送り車とカレンダーディスクが噛み合っている時間に

 

早送り車とカレンダーディスクが噛み合うと無理やりカレンダーディスクを動かすことになることは予想できると思います。

 

下記の写真をご覧ください。

赤丸の部分(日送り車とカレンダーディスク)

緑の丸の部分(早送り車とカレンダーディスク)

 

が同時に噛み合うと、日送り車がカレンダーディスクと接触している時間のほうが長いので、突っ張った状態になり、無理にカレンダーを修正しようとすると歯車の刃先が欠けてしまいます。

 

〜まとめ〜

 

機械式時計の適切なカレンダーの合わせ方は

 

20時〜4時の間はカレンダーの早修正を行わない。

 

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