こちらは、セイコーの電池式腕時計の一つ「EL-330」です。

 

クォーツウォッチが普及する直前に、ほんの数年間だけ世に出回った“電磁テンプ式”の腕時計 。

セイコーは大きく４系統の電磁テンプ式”を発売しましたが、この度承りましたこちらは、“亀戸33系”と言われるタイプです。

 

しかしながら、電池式ではあるものの、調速はテンプなので、誤差は機械式と大差なく、かつ定期的に電池交換を必要とする…クォーツウォッチに瞬く間に駆逐されることとなってしまいました。

 

その独特の構造から、未だ根強い人気は高く、ご愛用の方も大勢いらっしゃるとか。

 

こちらをご依頼頂いたオーナー様は、かつてお兄様がご愛用なさっていたそうで、なんとかして再度動くようにしたい、とのご要望でした。

 

まずは内部を拝見するところからとなりますので、今しばらくお待ちくださいませ。

再び、時の鼓動が蘇りますように…。