時計宝石修理研究所

REPAIR COLUMN

◾️国家時計修理技能士が教える「時計に曇りや湿気が入りこむ3つの理由」

2019.10.22

突然ですが、こんな経験ございませんでしょうか?

 

「防水性が強い時計なのに、ガラス部分の裏側に突然水滴がついて曇ってしまった??」

 

 

これにはご使用方法によっても異なりますが、時計に湿気や水滴が入って曇ってしまう原因を解説していきます。

 

・原因を大きく分けて3つございます。

 

1:パッキンの劣化

2:外の温度差

3:外装部品の異常

 

 

 

1:パッキンの劣化

 

基本的に、WATER RESISTANCE、3BAR、と時計のどこかに記載している時計には防水性を高めるためにパッキンという部品がケースやガラスの隙間を埋めるために使用されています。

使用中、若しくは保管中常時空気の湿気の侵入を守っている部品であるために空気中の水分がパッキンの経年劣化を進行させます。

また、手を洗ったりする際に石鹸の泡の成分にパッキンの劣化を早くする成分が含まれているので要注意です。

 

→パッキンの劣化による防水不良を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか?

 

パッキンの劣化のスピードはご使用になる環境によって変化します。

 

なので、本来は時計修理や電池交換を行う際に定期的に交換するのが理想です。

 

 

 

2:外の温度差

 

防水性が確保されているにも関わらず、湿気や水滴が入ってしまった。

 

これは、外気温が低く家の中の温度が高い場合に、窓に結露が発生したという経験は、多くの方がお持ちだと思いますが、実は腕時計にも同じ現象が起きることをご存じでしょうか。

 

例えば、暖かい室内に置いていた腕時計を着け、真冬の外に出たとしましょう。この時に空気中の水分がガラスに付着し、その結果結露が生じます。

 

ただし、通常はこの結露が起こったとしても自然に解消される場合がほとんどですが、解消されない場合は内部に湿気や水滴が完全に入ってしまった状態ですので、早急な対処が必要になります。

 

→ではどのような対処法があるのか?

 

自分でガラスを外す等のことは絶対にやめて下さい。

 

時計修理には時計修理のための専門の工具が必要になり、それを使いこなすだけの技術も必要になります。

 

さらに、湿気、水滴等が入ってしまった場合、内部の機械にも影響を及ぼす可能性も高いです。なのでこの場合は早急なオーバーホールが必要になります。

 

 

 

 

3:外装部品の異常

 

パッキンを交換すれば必ず防水性が確保されるのか??

 

それは一概には言えません。

 

例えば、時計を無意識のうちにどこかにぶつけてしまい、ガラスが欠けてしまった、若しくはヒビが入ってしまった。

 

このようなことがおこると、ガラスが欠けた、ヒビが入った箇所から水や湿気が入ってしまう可能性があります。

 

さらに、長いご使用による水分や汚れによる錆の侵食がケースを腐食させてしまった、リューズを錆びつかせてしまった。

 

このような現象がおこると、どれだけガラス交換、パッキン交換をし新しくしたとしても防水性が戻らないことがあります。

この場合はケース交換やリューズ交換をする必要があり、高額になりがちです。

 

→では、このようなことが起こらないためにどうしたらいいのか?

 

定期的なメンテナンスが必要になります。

 

時計修理店にオーバーホールを依頼すると細かいところまでチェックしてもらえますのでおすすめです。

 

 

 

・まとめ

 

1:パッキンの劣化

2:外の温度差

3:外装部品の異常

 

以上3つが時計に湿気や水滴が入って曇ってしまう原因でした。

 

そしてその対処法が

 

 

「パッキンの定期的な交換、定期的なオーバーホールを時計修理店に依頼する」です。

 

大切な時計ですので、車の車検と同じく時計にも定期的なメンテナンスが必要です。

機械式で3〜4年、クォーツ式で5〜6年に一度のオーバーホールが必要です。

 

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