時計宝石修理研究所

REPAIR COLUMN

◾️ 「ダークグリーンカラー リング」

2022.06.12

今回は、ダークグリーンカラーが特徴的なリングのサイズ直しを承りました。

グリーンカラーを示す宝石は様々なものがあります。

代表的なエメラルドは、最も有名な宝石の一つです。

エメラルドの成分は、ベリリウム・アルミニウム珪酸塩と呼ばれるもので、通称ベリル。ベリルは、緑柱石と呼ばれますが、様々なカラーがあります。緑柱石とはアクアマリンと同じで、このエメラルドのグリーンカラーは、酸化クロムによるグリーンのみで、そのほかの成分によるグリーンカラーはグリーン・ベリルと呼ばれます。つまり、エメラルドと呼ばれるための条件はただ一つということになります。

実は、エメラルドの語源は、サンスクリット語であり、「緑色の石」を意味する「スマラカタ」が様々な言語で言い換えられ、「スマラルダス」に変化し、古代フランス語で「エスメラルド」に変化し、現在の「エメラルド」となりました。

このことからも、最古の宝石としてクレオパトラをはじめ、人々を時代を超えて魅了し続けてきました。

また、エメラルドは硬度は硬いのですが、内包物やひびなどが多く含まれやすい傾向にあります。それを見にくくする事で、宝石としての美しさを引き出すため、内部に透明のオイルや合成樹脂を含浸処理させます。

多数の傷(クラック)が含まれる宝石であるため、一方向の衝撃には弱いので、注意が必要です。

エメラルドといえば、長方形の角を落としたエメラルドカットが特徴的ですが、このカット方法は純粋に緑色をよりはっきりくっきりと見せるためと言われています。

そのほかにも、翡翠やペリドット、トルマリン、スフェーンなど、様々な緑色を発する宝石はございますが、まずはエメラルドのお話をさせていただきました。

そんなパキッとした緑色が綺麗なストーンのリングのサイズ直しが完了致しました。

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