ロックマン時計修理の費用と注意点!電池交換やベルトも解説

こんにちは。はらじゅく時計宝石修理研究所、店長の天野 一啓です。

イタリア・エルバ島生まれのロックマン(LOCMAN)。独特のデザインと鮮やかな色使い、そしてカーボンやアルミといった素材へのこだわりが本当にかっこいい時計ですよね。ただ、その特殊さゆえに「電池交換をどこで頼めばいいかわからない」「ベルトが切れたけど純正品が高い」「修理費用がいくらかかるか不安」といったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

実はロックマンは、一般的な時計とは少し異なる構造や素材が使われているため、メンテナンスにはいくつかの「落とし穴」があります。安易に修理に出して失敗しないためにも、正しい知識を持っておくことが大切かなと思います。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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この記事でわかること

  • 即日で終わる電池交換の料金相場とリスク
  • 放置すると危険な液漏れと回路腐食の修理費
  • 特殊なベルト交換の選択肢とオーダーメイド
  • 信頼できる修理業者の選び方と宅配サービスの活用法
目次

ロックマンの時計修理で知るべき費用とリスク

ロックマンの時計を長く使い続けるためには、まず修理にかかる費用感と、特有のリスクを知っておく必要があります。特に「ただの電池切れ」だと思っていても、内部では意外なトラブルが進行していることも。ここでは、症状別の修理相場と、ロックマンならではの注意点を解説します。

即日で完了する電池交換の相場

多くのロックマンユーザーにとって、最も身近なメンテナンスは電池交換ですよね。結論から言うと、ロックマンの電池交換は「即日対応」が可能なケースが多いです。

一般的な修理店での相場は、お店の形態によって少し幅があります。例えば、スピード重視の修理店であれば、1,100円(税込)前後で対応してくれるところもあります。作業時間も10分程度と非常に早いのが魅力ですね。一方で、もう少し設備が整った時計修理専門店になると、2,200円(税込)〜という設定が多いかなと思います。

店舗タイプ 費用目安(税込) 作業時間 特徴
スピード重視店 約1,100円 約10分 安くて早いが、簡易的な対応が多い
時計修理専門店 約2,200円〜 約15分〜 防水検査やパッキン確認が含まれることも

価格だけで選ぶのは少しリスクがあるかもしれません。ロックマンは防水性能が高いモデルも多いので、安価な電池交換では「防水テスト」が含まれていないことがほとんどです。ダイバーズモデルなどをお使いの場合は、しっかりとした検査ができるお店を選ぶのが安心ですね。

放置で高額になる回路腐食の脅威

「時計が止まったけど、忙しいからまた今度でいいか」と、電池切れのまま放置してしまっていませんか?実はこれが、ロックマン(というよりクォーツ時計全般)にとって最も危険な行為なんです。

電池を入れたまま長期間放置すると、電池内部からアルカリ電解液が漏れ出し、ムーブメントの電子回路を腐食させてしまいます。こうなると、単なる電池交換では直りません。回路の交換や、最悪の場合はムーブメントごとの交換が必要になってしまいます。

修理費用も一気に跳ね上がります。軽微な修理なら数万円で済むところ、回路交換を含む重整備になると、86,000円(税込)前後かかるケースも珍しくありません。さらに、部品の調達に時間がかかり、納期が2ヶ月近くになることも。経済的なダメージを避けるためにも、止まったらすぐに電池交換を行うのが鉄則ですね。

オーバーホールが必要な症状と価格

時計を長く使っていると、電池を換えてもすぐに止まる、時間が遅れる、といった症状が出てくることがあります。これは内部の油が劣化したり、汚れが溜まったりしているサイン。こうなると「オーバーホール(分解掃除)」が必要です。

ロックマンのオーバーホールの相場は、修理専門店の場合で46,200円(税込)〜が目安となります。輸入時計のメンテナンスとしては比較的リーズナブルな部類に入るかなと思います。

オーバーホールでは、時計を分解して洗浄し、新しい油を注して精度を調整します。定期的に行うことで、歯車の摩耗を防ぎ、結果的に時計の寿命を延ばすことができます。

オーバーホールについてさらに詳しく知りたい方は、一般的な相場を解説した記事も参考にしてみてください。

時計のオーバーホールの値段・相場はどれくらいか?メーカーごとに解説

研磨できないアルミケースの注意点

ここがロックマン特有の非常に重要なポイントです。ロックマンといえば、鮮やかなカラーリングのアルミニウムケースが特徴的ですが、この素材は基本的に「研磨(ポリッシュ)」ができません。

通常のステンレス時計なら、使用に伴う小傷を研磨してピカピカに新品同様に戻すことができます。しかし、ロックマンのアルミケースには「陽極酸化処理(アルマイト加工)」という表面処理が施されています。これを研磨剤で磨いてしまうと、せっかくの色が剥げてしまい、下地の銀色が出てきてしまうんです。

純正品が入手困難なベルトの交換

ロックマンユーザーを悩ませるもう一つの種が「ベルト(ストラップ)」です。多くのモデルで、ケースとベルトを繋ぐラグ部分が3本になっていたり、特殊な形状をしていたりと、市販の汎用ベルトがそのままでは付かない構造になっています。

正規の純正ベルトはイタリア本国からの取り寄せになることが多く、納期がかかる上に価格も高くなりがちです。また、古いモデルだと生産終了で入手不可ということも。

そんな時の解決策としておすすめなのが、オーダーメイドでのベルト作成です。ロックマンの特殊形状に合わせたビスポーク(完全オーダー)に対応してくれることがあります。費用は70,000円〜と高額にはなりますが、好みの素材や色で自分だけの1本を作れるのは、修理を超えた楽しみ方と言えるかもしれませんね。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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ロックマンの時計修理で失敗しない業者の選び方

特殊な構造を持つロックマンだからこそ、修理を依頼するお店選びは慎重に行いたいものです。ここでは、安心して任せられる業者の見極め方や、便利なサービスについて解説します。

技術力のある修理店舗の見極め方

修理店選びで大切なのは、そのお店が「ロックマンのようなDCブランド(デザイナーズブランド)や輸入時計に慣れているか」という点です。

一般的な街の鍵屋さんやチェーン店の中には、国産時計の電池交換は得意でも、海外製の特殊な構造を持つ時計は「リスク回避」のために断るケースがあります。「裏蓋の形状が特殊で開けられない」「パッキンの在庫がない」といった理由が多いですね。

ウェブサイトなどで「輸入時計対応」「修理技能士在籍」といった表記があるか確認しましょう。また、過去にロックマンの修理事例があるお店なら、経験値があるので安心です。

全国対応の便利な宅配サービス

近くに信頼できる修理店がない、あるいは忙しくてお店に行けないという方には、「宅配修理(配送キット)」の利用がおすすめです。

ネットで申し込むと、時計を梱包するためのキットが自宅に届きます。それに時計を入れて送るだけで、見積もりから修理、返却まで完結します。

宅配修理は、東京や大阪にある技術力の高い「修理ラボ」のサービスを、地方に住んでいても受けられるという大きなメリットがあります。移動時間や交通費を考えると、実はコストパフォーマンスも良い選択肢なんですよ。

正規代理店と修理専門店の違い

修理の依頼先として「正規代理店」と「街の修理専門店」、どちらが良いのか迷いますよね。それぞれの特徴を整理してみましょう。

項目 正規代理店(メーカー) 修理専門店
費用 高め 比較的安価
納期 長い(3ヶ月〜数ヶ月) 早い(即日〜2ヶ月)
安心感 純正パーツ確約で安心 店舗の実績による
柔軟性 ルール厳格(部分修理不可など) 柔軟に対応可能

「絶対に純正パーツじゃないと嫌だ」という場合は正規店一択ですが、「なるべく安く、早く直したい」「もうメーカー保証も切れているし」という場合は、修理専門店の方がメリットが大きいことが多いですね。

高度な修理技術が必要な理由

ロックマンの修理において、技術力が必要な理由は「防水性」と「特殊パーツ」への対応力です。

例えば、裏蓋のパッキン一つとっても、汎用品ではサイズが合わないことがあります。そういった場合に、豊富な在庫から最適なものを探し出す、あるいは加工して合わせるといった対応ができるかは、職人の腕次第です。また、防水検査(ウェットテスト)の設備を持っているかどうかも重要。デザインウォッチに見えても、ロックマンは本格的なスペックを持っていることが多いので、その性能を損なわない修理が求められます。

ロックマンの時計修理なら

ロックマンの時計は、そのデザイン性ゆえに修理を断られてしまうこともありますが、構造を理解している技術者であれば問題なく修理可能です。もし「他店で断られてしまった」「古いモデルで直るか分からない」とお困りであれば、ぜひ一度ご相談ください。

私たち「はらじゅく時計宝石修理研究所」では、ロックマンを含むあらゆるブランド時計の修理実績が豊富にあります。電池交換からオーバーホール、外装の相談まで、お客様の大切な時計を一本一本丁寧に診断させていただきます。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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 この記事を書いた人        

⚪︎⚪︎のアバター 天野 一啓 はらじゅく時計宝石修理研究所 店長

2018年4月に時計宝石修理研究所へ入社。現在は「はらじゅく時計宝石修理研究所」の店長として、店舗運営と接客、修理対応を担う。厚生労働省認定の国家時計修理技能士資格を取得し、大阪府から時計技能最高優秀賞を受賞。

お客様の大切な想い出が詰まった時計やジュエリーに向き合い、安心して預けられる存在を目指す。スイスの老舗時計工具メーカー・BERGEON(ベルジョン)とのコンセプトショップも展開し、時計修理の魅力発信にも注力。

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