フィリップ シャリオールの修理完全ガイド!店舗や料金を徹底解説

こんにちは。はらじゅく時計宝石修理研究所、店長の天野 一啓です。

フィリップ シャリオールの時計、本当に素敵ですよね。古代ケルト人の装飾品「トルク」をモチーフにしたというあの独特のワイヤーデザインや、ラグジュアリーでありながら普段使いもできるエレガントな雰囲気は、他のブランドにはない唯一無二の魅力です。

でも、長年愛用していると、どうしてもメンテナンスが必要になるタイミングがやってきます。いざ修理が必要になったとき、こんな風に困ってしまった経験はありませんか?

  • 「近所の時計屋さんに持って行ったら、特殊な形だからと断られてしまった」
  • 「ネットで検索しても、公式の修理窓口がどこなのかよく分からない」
  • 「電池交換だけしたいのに、預かり修理で数週間かかると言われた」
  • 「古いモデルだから、もう部品がないんじゃないかと不安」

実は、フィリップ シャリオールは公式の体制が少し複雑だったり、その特殊な構造ゆえに技術力のない店舗では敬遠されがちだったりと、修理に関しては少し注意が必要なブランドなんです。大切な時計を預けるわけですから、失敗はしたくないですよね。

そこで今回は、時計修理の現場に立つ私の視点から、フィリップ シャリオールの修理をスムーズに進めるための全知識をまとめました。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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この記事でわかること

  • ブランド名の変更と現在の公式修理体制について
  • ワイヤー修理や電池交換ができる店舗の選び方
  • 修理にかかる料金相場とメニューごとの注意点
  • 宅配修理を利用する際のリスクと回避方法
目次

フィリップ シャリオールの修理で知るべき基礎知識

修理を検討する前に、まずはブランドの現状や、なぜ修理が難しいと言われるのか、その背景を少しだけ押さえておきましょう。これを知っておくだけで、依頼先選びの失敗をぐっと減らせるはずです。

フィリップ シャリオールとシャリオールの違い

まず最初に整理しておきたいのが、ブランドの名前についてです。お手元の時計の文字盤や裏蓋には「Philippe Charriol」と刻印されているかもしれませんね。ですが、現在このブランドは「CHARRIOL(シャリオール)」という名称で展開されています。「フィリップ」という創業者の名前が付いているモデルは、比較的以前に製造されたものが多いということになります。

「名前が変わったということは、もう古いモデルは見てもらえないの?」と心配される方もいらっしゃいますが、基本的には大丈夫です。名前が変わってもブランドのDNAや基本的な構造は継承されています。

ただ、修理を検索したり問い合わせたりする際には少しコツがいります。古いモデルの場合、現行品とはパーツの規格が微妙に異なることがあるため、依頼時には「文字盤にPhilippe Charriolと書いてある、かなり前のモデルなんですが…」と一言添えるだけで、お店側の対応もスムーズになりますよ。

シャリオールの時計を扱う店舗と公式の現状

ここが今回一番お伝えしたいポイントなのですが、実は2022年に日本国内での輸入代理店契約に大きな変更がありました。これを聞くと「えっ、もう日本から撤退しちゃったの?公式修理は受けられないの?」と不安になるかもしれません。

結論から言うと、ご安心ください。かつて総輸入代理店を務めていた代理店が、契約終了後も引き続きアフターサービスの窓口として機能しています。つまり、新作時計の販売契約は終了しても、過去に販売された時計の修理やメンテナンスの体制はしっかりと残されているんです。

純正部品が必要な修理、特にこのブランド特有の特殊なパーツに関しては、依然としてこのルートが日本国内における「正規」の扱いになります。

繊細なレディースモデルの取り扱い注意点

シャリオールといえば、代表作「サントロペ」に象徴されるような、ジュエリー感覚で着けられるレディースウォッチが特に人気ですよね。ブレスレットの先にチェーンが付いていたり、華奢なデザインが本当に可愛らしいのですが、この美しいデザインこそが、修理の際には少しハードルを上げてしまうことがあります。

一般的な時計と違い、ブレスレット部分が細いワイヤーの束で構成されていたり、ケースとベルトの接続部分が特殊なネジで留まっていたりと、構造が非常に特殊です。そのため、街の一般的な時計屋さんやチェーン店では「専用の工具がないと開けられない」という理由で、その場での対応を断られてしまうケースが少なくありません。

「電池交換くらい簡単でしょ?」と思われるかもしれませんが、このブランドに関しては、繊細なモデルだからこそ、構造を熟知した経験豊富な店舗を選ぶ必要があるんです。

修理店の技術力や評価を見極める重要性

では、具体的にどこに頼むのが正解なのでしょうか。修理の依頼先は、大きく分けると「正規販売店(または公式窓口)」と「独立系の修理専門店」の2つがあります。

依頼先タイプ メリット デメリット
正規販売店・公式窓口 純正パーツを確実に入手できる。
ワイヤー交換など特殊修理に強い。
料金が高額になりがち。
納期が数週間〜数ヶ月とかかる。
独立系修理専門店 料金が比較的リーズナブル。
電池交換なら即日対応も可能。
店舗によって技術力に差がある。
純正外装パーツが入手できない場合がある。

お店選びの際は、単に「安いから」という理由だけで選ばず、そのお店がシャリオールの修理実績を持っているか、Googleマップなどの口コミや評価はどうなっているかをしっかり確認することをお勧めします。特にワイヤー部分の扱いは慣れが必要ですので、実績のあるお店の方が安心感は段違いです。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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フィリップ シャリオールの修理メニューと依頼方法

ここからは、具体的な修理の内容とお金の話です。「電池が切れただけ」「時間が遅れる」「ベルトが壊れた」など、症状によって最適な依頼先は変わります。メニュー別に詳しく見ていきましょう。

止まった時計の電池交換にかかる費用

時計が止まってしまった場合、まず必要なのは電池交換ですよね。これは依頼先によって料金や利便性が最も大きく異なるメニューです。

店舗持ち込みの場合

店舗に直接持ち込んでいただく場合、一般的な相場としては3,000円〜8,500円程度です。在庫のある電池であれば、早ければ15分〜30分程度で、その日のうちにお返しできることが多いです。私どものお店でも、もちろん対応可能です。

「すぐに使いたい」「今日中に直したい」という場合は、迷わず店舗への持ち込みをお勧めします。

宅配修理の場合

一方で、注意が必要なのが「宅配」での電池交換です。近くにお店がないからと宅配を利用すると、送料や梱包キットの手数料が含まれるため、店舗なら数千円で済むものが、総額で10,000円以上かかってしまうケースもあります。電池交換単体であれば、お近くの信頼できるお店に持ち込むのが最もコストパフォーマンスが良いでしょう。

当店の詳しい料金表については、以下のページでもご案内していますので、参考にしてみてください。

渋谷・原宿の時計・アクセサリー修理/電池交換なら – 料金表 | はらじゅく時計宝石修理研究所

内部の不具合を解消するオーバーホール

電池を換えても動かない、あるいは機械式時計の時間が大きく狂うといった場合は、ムーブメント(機械体)を分解して洗浄・注油を行う「オーバーホール(分解掃除)」が必要です。シャリオールの場合、クォーツ式だけでなく機械式のモデルも存在します。

費用の目安としては、クォーツ式で4万円台後半から、機械式クロノグラフなど複雑なものになるとそれ以上の金額になることが一般的です。決して安い金額ではありませんが、長く愛用するためには避けて通れないメンテナンスです。

オーバーホールって何をするの?
時計の中の小さな歯車を一つひとつ分解し、古い油や汚れを洗浄して、新しい油を注しながら組み立て直す作業です。人間でいう「人間ドック」と「手術」を合わせたような大掛かりなメンテナンスです。

ネット上では、高額になりがちなオーバーホール費用を分割払いできる修理店などもあり、以前より依頼しやすくなっています。オーバーホールの一般的な相場やお店の選び方については、こちらの記事も参考にしてみてください。

時計のオーバーホールの値段・相場はどれくらいか?メーカーごとに解説

特殊構造のワイヤーやベルト交換の難易度

シャリオールオーナー様を最も悩ませるのが、この「ワイヤー(ケーブル)」部分の不具合ではないでしょうか。長年使っていると、ワイヤーがほつれてきたり、付け根の部分から切れてしまったりすることがあります。

結論から言うと、ワイヤー部分の破損は、一般的な溶接修理などで「直す」のは非常に困難です。構造上、熱を加えるとワイヤーの張力が失われたり、見た目が損なわれたりするためです。

最も確実で美しい解決策は、損傷したワイヤー部分を「新品に交換する」ことです。一部の正規販売店では、片側ごとの部品交換という形で対応しており、費用は20,000円〜といった具体的な金額が提示されていることもあります。これは「修理」というより「部品交換」に近いイメージですね。

注意点
一般的な修理店では純正ワイヤーの入手が難しいため、対応を断られるか、代替的な処置になることが多いです。この部分に関しては、正規ルートを持つ店舗への相談が第一選択肢になります。

確実な修理なら実店舗への持ち込みが推奨

ここまでお話ししてきた通り、シャリオールの修理はモデルや症状によって最適な依頼先が変わります。ワイヤー交換なら正規店、電池交換なら近くの専門店、オーバーホールなら見積もり比較…といった使い分けが賢いです。

もし可能であれば、やはり実店舗へ直接お持ち込みいただくのが一番安心です。その場で時計の状態を拝見し、概算の費用やリスクを直接ご説明できるからです。「これなら電池交換でいけそうです」「これはメーカー送りになりますね」といった判断も、対面であればその場ですぐにお伝えでき、疑問点も解消できますからね。

フィリップ シャリオールの修理なら専門店へ

ブランド名の変更や代理店契約の変遷など、少し複雑な事情を持つフィリップ シャリオールですが、修理の道が閉ざされているわけではありません。大切なのは、今の時計の状態に合わせて、正しい窓口を選ぶことです。

私たち「はらじゅく時計宝石修理研究所」では、シャリオールの電池交換や修理のご相談も承っております。特殊なケースで当店では対応が難しい場合でも、プロの視点から「次はどこに相談すべきか」といった適切なアドバイスができるかと思います。もし原宿・渋谷エリアにお近くにいらした際は、ぜひお気軽にお立ち寄りくださいね。

東京・渋谷エリアで修理をお考えなら、JR原宿駅から徒歩1分とアクセス抜群の「はらじゅく時計宝石修理研究所」にご相談ください。国家資格を持つ修理技能士が、あなたの愛用の時計を丁寧に診断し、最適なメンテナンスをご提案します。他店で断られた修理にも対応可能な場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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 この記事を書いた人        

⚪︎⚪︎のアバター 天野 一啓 はらじゅく時計宝石修理研究所 店長

2018年4月に時計宝石修理研究所へ入社。現在は「はらじゅく時計宝石修理研究所」の店長として、店舗運営と接客、修理対応を担う。厚生労働省認定の国家時計修理技能士資格を取得し、大阪府から時計技能最高優秀賞を受賞。

お客様の大切な想い出が詰まった時計やジュエリーに向き合い、安心して預けられる存在を目指す。スイスの老舗時計工具メーカー・BERGEON(ベルジョン)とのコンセプトショップも展開し、時計修理の魅力発信にも注力。

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