ティソ社の設立は、１８５３年。中生代ジュラ紀の石灰岩質からなる山脈の渓谷の美しい町、ル・ロックルにシャルル・フェリシアン・ティソとその息子シャルル・エミル・ティソが時計工場を設立したのが始まりです。 「ティソ」の名をはじめて世界に知らしめたのは、１８８９年のパリ博覧会。 他に匹敵するものがないという意の「オール・コンクール賞」の受賞でした。 １８９６年には、ジュネーブ博覧会で「金賞」を、１９００年には、パリ博覧会で「グランプリ」を獲得。 度重なる受賞は、ティソの時計ブランドとしての評価を不動のものにしました。 往時に製造されたポケット・ウォッチは、時計というよりも宝飾品と見粉うばかりで、その芸術的な美しさによって、貴族達の寵愛を受けました。 エルミタージュ美術館のコレクションには、ロシア皇帝に献じられた数々のティソ製ポケット・ウォッチが納められています。