時計宝石修理研究所

REPAIR COLUMN

■「オメガ・メガソニック オーバーホール」

2020.05.25

今となっては、非常に珍しいオメガ・メガソニック。

 

1970年代に製造されたモデルで、現在ほどクォーツモデルが普及する黎明期に発表されていた、音叉を使用したモデルです。

 

音叉時計と言えば、アメリカのブローバ社が発表したアキュトロンが有名ですね。

 

私も数多くの時計を拝見して参りましたが、メガソニックは非常に珍しいです。
ブローバの音叉+クォーツのハイブリッド機“アキュクォーツ”は何度か見かけましたが、それよりも見かける頻度は低い、希少モデルです。

 

時計の構造をを簡単に分けますと、時計を動かす為の動力部と、正確な時を刻ませる為の調速部に分かれます。その調速部ですが、機械式ならそれが“テンプ”、現行の最も多いものが“クォーツ”、本モデルはそれに“音叉”を使用しています。

 

本モデルは、そんな希少モデルでもあり、独特の作動音とスウィープ運針が好きで、根強い愛好家もいらっしゃるそうです。

 

さて、今回のお持ち込み品は、電池交換をしても、全く動かなくなってしまっています。発表当時は、現在廃盤となってしまった電池を使用していました。形状は互換性のある電池が現行品でもあるので、そちらを代用するといたしまして、何れにせよまずは徹底的に分解をして内部を拝見いたします。

 

独特の内部構造で、今となってはメーカーも修理受付を終了してしまっていますが、回路はしっかりと発振しているようなので、ご安心ください。メンテナンス完了まで今しばらくおまちくださいませ…

 

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