時計宝石修理研究所

REPAIR COLUMN

◾️ 「ダイヤ リング」

2022.06.23

今回は、ダイヤが光り輝くリングのサイズ直しを承りました。

ダイヤの品質基準評価である4C「Cat(カット:研磨技術、対称性など)、Carat(重さ:1ct=0,2)、Clarity(透明度)、Color(色)」がありますが、今回は輝きを生み出すカットについて触れたいと思います。

実は、ダイヤモンドは14世紀初めから使用されていましたが、当時は、宝飾品としてではなく、石板や硬い素材に文字を書く道具として使用されていました。

後に、ダイヤモンドは結晶同士を擦り合わせると、磨けることが証明され、ダイヤモンドの高硬度特有の表面光沢や高い光の屈折率がわかり、宝飾品として貴族たちの間で瞬く間に話題となりました。

15世紀中期になると、上下を切断した形のテーブルカット、ローゼンツ・カットが登場しました。

16世紀に入るとより繊細な技術が求められる24面からなる薔薇のつぼみに似せたローズカットが生まれ、ますますダイヤモンドの輝きを引き出すカットが生まれました。

そして、現在のブリリアントカットの原点となるオールド・マイン・カットが、17世紀末に、ベネチアの研磨職人により58面を持つカット方法が生み出されました。

ただ、当時は人力ペダルで行われていました。

18、19、20世紀と年月を重ねていくにつれ、上から見た時には円形、下の絞り込み部分であるパビリオン側が浅くなることで、黄金比として、現在のラウンドブリリアントカットとなりました。

そんな職人の技術が詰まったダイヤモンドのリングのサイズ直しが完了致しました。

 

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